国産Libecの高精度スライダーALX S8をレビュー。高いコストパフォーマンスの理由

アングルやカメラワークに困った時に何かと助けてくれるのが「スライダー」。

世の中にはピンからキリまで商品がある中、どれを選んだらいいのだろうと筆者も迷っていたことがあります。

 

スライダーは文字通りカメラをスライドさせる機材で、そのスライド感なるものこそ品質の全てです。

レールの精度やベアリングなどの軽やかさ、地面の上でも使えるかどうかなどのユーザービリティも求められます。

 

安いものに摑まされて損したくないけど、高すぎるものはさすがに手が出せない。

だいたいどれくらいの長さがいのかわからない!

 

など疑問は尽きないと思います。

筆者が今回するスライダーはLibecのALX S8という商品ですが、一度レンタル機材として使った際にかなり評価が高かったものです。安定の質感と何より安かったことが購入するきっかけとなった一つです。そんな様々なおすすめポイントを紹介していきます。

 

 

商品の詳細

Libecとは平和精機工業という会社の商標です。

http://www.libec.co.jp/news/news.php

三脚やスライダーを始め、大型のジブやリモートコントローラーも作っている海外の制作現場でも信頼の高いメーカーです。

 

今回紹介する商品はLibec ALX S8、全長80cmのスライダーです。¥50,000を切る価格ですが、一つ上のサイズ1m20cmのものとはなんと¥1,000しか変わらないという価格設定です。

 

スライダー選びで大切にしたいポイントは

「頑丈でたわまない作りになっているか」

「重いカメラを乗せて大きな摩擦がかかっても、スライダープレートが滑らかに動く機構か」

「単体で地面でも使えるか?」

この3つだと思っています。これを全て満たすスライダーが今回紹介するLibec ALX S8だったわけです。

パッケージ内容

本体と専用のキャリングケースです。

今回購入したALX S8は全長が80cmのものでそれに相当する大きさです。

取扱説明書も同梱されていました。

 

クリーニングブラシもついていました。

溝のあるレールをベアリングが走るので、ここにゴミがあると振動に直結します。埃も溜まればベアリングに絡まり、サビや動きが鈍る原因になります。

撮影前後には入念な掃除が欠かせません。

 

ベアリングのレール挟み強度を調節する六角もついていました。

 

ビデオ三脚への締め付けハンドルです。スライダーを75mmボール対応の三脚に装着することのできる締め付けハンドルです。普通に考えてみるとスライダーだけでも販売はできるのに、このようなパーツが同梱されているのは嬉しいですね。

 

保護カバーもついています。

 

ALX S8各所解説

全体の概要

引用: http://www.libec.co.jp/userfiles/files/2015/LIBEC%20ALLEX.pdf

 

全体を見た感じの印象としては、余計な機能はないけど最低限の機能は全て揃っています。

そしてそれぞれ機能の品質や精度が高いと感じました。

ALX S8の主な仕様
  • 全長 800mm
  • 移動距離 708mm
  • アルミ製
  • 本体重量 1.8kg(アダプター/締め付けグリップ未装着時)
  • 最大積載量 15kg
  • ヘッド取り付けネジ 3/8″

材質と大きさを考えて、決して軽いという部類ではありませんが、スムーズなスライドを担保する剛性が叶うギリギリの軽さなのではと思います。逆にこの長さで1kgくらいの素材となると少し不安なので、ちょうどいいのではないでしょうか?

安いものは肝心なところがプラスチック製だったり、金属製でも構造的に合成が弱くたわんだり、曲がってしまうことも少なくないそうです。

 

スライダープラットフォーム

3/8″に対応する雲台などを装着できるプレート部分です。

肝心のベアリング部分は、左右からレールをがっちり挟んでいます。このベアリングの構造によりLibecならではのスムーズなスライドを実現しています。

その仕組みについてLibecの解説では以下の通りです。

スライダープラットフォームには、高精度ボールベアリング が計8個装着されています。さらにボールベアリングの 内部に特殊グリースを充填。滑らかで粘りのあるコント ロール性能に優れたスライダーショットを実現します。 また、レール上面と背面斜めの角度からベアリングで挟み こむ構造により、使用後もガタつきを発生させません。

引用: http://www.libec.co.jp/userfiles/files/2015/LIBEC%20ALLEX.pdf

 

どちらの側面にもツマミがついていて、フリクション調整とブレーキのon/offが可能です。

フリクションツマミは内蔵されたスプリングにより、スライドの固さを調節できます。付属の六角を使えば、ベアリングを挟み込む強度をさらに好みに調整できます。

 

プレート面には水準器も搭載されています。

 

 

脚部

 

地面に設置できる脚ベースも装備されてあります。

両サイドに合計4つの脚がついており、それぞれが脚ロックツマミによって180°回転します。これにより足を取り外さなくても内側に収納することで、バッグに入れる際にも邪魔にならずスムーズに片付けられます。

 

 

また足の高さはそれぞれ調節可能で、斜面でも平行に立てることが可能。先っぽはラバー素材のようで、地面を傷つけない仕様になっています。

また脚ベースにはマンフロットで言うアンチローテーションのイージーリンクコネクタがついており、アームなどを装着できるようになっています。

 

 

脚はベースツマミによって左右とも取り外すことができ、プラットフォームを動かさずにレールの交換などが可能です。

断面はこのようになっていました。

 

 

裏面のネジ穴

 

スライダーは本来たわみを出さないために、三脚やスタンドを二つ用いて橋のように支えることがあります。

このALX S8はたわみが露骨に発生しないギリギリの長さのようですので必要ありませんが、100cmを超えるとこのネジ穴の恩恵を受けると思います。

単にネジ穴という機能も活かして、思いがけないポイントにスライダーを設置できるかもしれませんし、1/4″と3/8″が両方開けられているのはかなり親切設計だと思います。

 

 

実際に装着

実際に筆者が所有しているビデオ三脚に装着してみました。かなりゴテゴテした見た目になりますね。あとで説明する縦位置用のオンボロなジッツオ雲台が間に入っています、ちょっと例外な使い方です。

むしろ撮影者の腕が試されるようで、こちらの呼吸が響くほどレスポンスがよかったです。動かす腕がちょっとでも動いたり雑念があれば全てカメラに映されてしまうような気がしました。それほどプラットフォームとレールの精度が高いのだと感じます。

 

しっかりしたビデオ三脚につければふらつくことはありません。重く高さのある機材を軽くてあまり足の開かない三脚、スプレッダーなどがついていない三脚を使って、強くスライドさせるとコケてしまう懸念はあります。

 

ただ実際に使用していると、これほど長いものなのに曲がってしまいそうな不安があまりないということです。スライダーは直線が命ですので、安物だと持ち方によっては曲がってしまい、スライド時にガタついてしまいます。

長い形状だからって荷重のかかるカメラがついたまま肩に担ぐなど厳禁なのですが、このスライダーは不意に危険な持ち方をしても十分に耐える剛性があるようです。

 

 

縦装着の例

筆者はビデオ雲台を2以上持ってないので、縦装着というトリッキーな技を実現したくて編み出したのが、画像の通りジッツオ雲台を代用するという方法です。正直失敗でした、重すぎます笑。

カメラ部は軽装備ですが総重量で15kg近くありますね、、

スライダーのロックはこの画像の装備でギリギリ止めてくれています。だいたい5kg以内ならロックツマミをきつく締めると縦位置でもロックできます。

 

でもこれを叶えることで、主に本格的なクレーンやジブで行う上下スライドが可能になり、撮影のアングルパターンが増えて楽しくなります。

まとめ

いかがでしたか?

筆者はすごく高級なスライダーや、すごく安いスライダーを試してみたことはありませんが、4万円という価格で仕事にも使えるレベルのコストパフォーマンスを体感した今、これをはじめに買って良かったと思えたことは嘘ではありません。

 

ちなみに冒頭では1m20cmのモデルが1000円違いと紹介しましたが、正直なところさすがに100cmを超えると運用が大変なのでオススメしません。

 

カメラアングルに迷っている方や、新しい画角の動きに出会いたい方には是非とも使ってみてほしいアイテムです。

 

 

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